本社
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半導体製造装置や各種産業機械の心臓部ともいえる「加熱・冷却プレート」の改善事例です。 九州日昌の強みである熱構造解析(シミュレーション)を用いて、プレート内部の熱伝導を可視化。 ヒータの配置および「粗密巻ヒータ」の最適な巻き比率(ピッチ)を検証することで、長年の課題であった表面温度のバラつき(不均一性)を解消しました。これにより、有効加熱面積が拡大し、生産性の向上および設備コストの削減に貢献しました。
お客様は、既存の加熱冷却プレートにおいて以下の課題を抱えておられました。
表面温度のバラつき(温度ムラ)
プレート表面で温度が高い箇所と低い箇所が混在しており、製品品質の安定化(歩留まり向上)が困難だった。
有効エリアの狭さによる生産性の低下
温度精度を保証できる「有効エリア」が狭く、一度に処理できる製品数が限られていた。
設備投資コストの増大
生産量を確保するために装置の台数を増やす計画があったが、導入コストと設置スペースが課題となっていた。
熱解析に基づいた設計変更により、以下の通り劇的な改善が見られました。
従来の経験則による設計ではなく、3Dモデルを用いた熱構造解析を実施し、固体内部の熱伝導状況を正確にシミュレーションしました。 解析の結果、放熱が大きい外周部など、特定箇所への熱供給バランスが崩れていることが温度ムラの原因と判明しました。
そこで、以下の対策をご提案しました。

粗密巻ヒータによる熱量調整
一本のヒータ内でコイルの巻き間隔を変える「粗密巻き」を採用。
熱が必要な箇所は密(高出力)、熱がこもりやすい箇所は粗(低出力)とし、局所的な発熱量をコントロールしました。
解析による「巻き比」の最適化検証
「密」と「粗」の比率(巻き比)をどの程度にするかについて、熱構造解析で複数のパターンを検証。
トライ&エラーなしで、最も均熱性が高くなる仕様を導き出しました。
冷却配管配置の同時検証
加熱時だけでなく冷却時の温度分布も解析し、ヒータと冷却配管の相互干渉を考慮した最適なレイアウトを設計しました。
改善前

画像左側:赤色(高温)や青色(低温)の領域が縞模様のように発生しており、温度分布に大きなバラつきが見られます。
改善後

プレート全体が均一な温度帯(水色~緑色)で推移しており、表面温度のバラつきが大幅に改善されました。
プレート全面の温度均一性が向上し、製品品質が安定。
有効加熱面積が増えたことで、1バッチあたりの処理数が増加
生産効率向上により、新規設備の導入台数を削減でき、大幅なコストダウンを実現。
担当者からのコメント
今回の事例のポイントは、単なるヒータ配置の変更だけでなく、ヒータ内部の「コイルの巻き密度」まで踏み込んで解析を行った点です。 九州日昌では、ヒータという「部品」を提供するだけでなく、熱構造解析を用いて「お客様の装置性能を最大化する設計」をご提案します。「温度ムラをなくしたい」「熱設計の裏付けが欲しい」という課題をお持ちでしたら、ぜひ初期検討段階からお声がけください。
お客様の声
以前はヒータの仕様を決めるのに、試作を作っては温度測定をするという繰り返しで、時間も費用もかかっていました。九州日昌さんの熱構造解析のおかげで、机上で最適なヒータ仕様(巻き比)を特定でき、一発で狙った性能が出せたことに驚きました。 結果として、装置の台数を減らすことができ、経営的なコストメリットも非常に大きかったです。